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「お前が赤い雨のリーダーアカギ……」
「驚きのあまり声が出ないか?」
「離して! 離してよ!」
「エリザ! すぐに助け出してやるからおとなしくししてろ!」
アカギという男はこの部屋の少し高い位置から俺たちを見下すように見つめていた。なるほどな、見た感じ風格も威圧感も感じる。間違いない、こいつがこの赤い雨のリーダーということか。
「その前にまずは自分の心配をしたらどうだ?」
「それは心配はないな……俺はあんたに負けるつもりはさらさらないしな」
「ほぉ……それは頼もしいな」
「赤い雨……」
「ん? まさかお前はシェリーか? なるほど……今までどこで何をしていたのかと思ったらこんなところで仲間と遊んでいたのか」
「は? おい……それはどういうことだ?」
俺はアカギの言葉に耳を疑った。あいつの口ぶりからみてあの男はシェリーのことを知っている。そして、まるで昔から一緒にいたような感じだった。信じたくはないがまさか……シェリーはもと赤い雨の一員だったのか?
しかし、俺の悪い予感は的中したようだった。
「お前の考えている通りシェリーはもと赤い雨の一員……そして、俺とともに数々の悪を犯してきたトップクラスのプレイヤーだった」
「そ、そんな……シェリーさんがそんなのうそよ!」
「シェリーそれは本当なのか?」
「……ぐ! 嘘はつかない……アカギの言っている通りに私はもと赤い雨の一員だった」
シェリーはいままで俺たちに見せたことがない表情で俺たちにこう言った。俺はそんなシェリーを見ているだけでつらかった。まさか、こいつがあの赤い雨のもと一員でしかも、この強さからして赤い雨のなかでもトップクラスの階級にいただろう。なぜ、こいつが赤い雨に入ったのは分からない。だけど、ここに俺たちといるということは共にこの赤い雨を倒したいという気持ちがあるからだ。
そんな覚悟を決めたシェリーを責める資格は俺にはない。今まで俺だってずっと迷ってきたんだ。
だったら、男として黙って一緒に戦ってやるのが本当の仲間っていうもんだ。
俺はゆっくりとシェリーの前方に出た。隣でアカギを目の前にして動けないシェリーとこれから戦う相手であるアカギに俺はこう言った。
「俺はお前ら赤い雨を倒しにきた……確かにシェリーには驚かされたけど、今は俺たちと一緒に戦う仲間だ! お前の口車にのせられるほど俺はそんなに甘くはないぞ?」
「……ほぉ? なるほど……さすがは俺たちに歯向かってきてここまで来たやつだ……肝が据わってやがる」
「御託はいい」
「ふん! まあ、俺だって鬼畜ではない……ここまできたお前には俺と戦う権利をやろう」
このやろうずいぶんと余裕だな。なめているわけではないと思うが、このアカギという男は俺よりかなりの実力者だろう。装備品を見てもそれが分かる。だけど、ここは戦うしかない。
額に少しの汗を感じながら俺はアカギの方を見ながら話を聞いていた。
「これから俺とお前が一対一のデュエルを行う! だが、デュエル時にはこの部屋のシステムを使って水中戦とさせてもらう」
「水中戦……ああ、望むところだ」
「お前が勝ったらこの俺の魔法『無限のひも』(イディオモール)を解いてやってあの小娘を解放してやる……そして、赤い雨も解散して多分お前らが求めている『青のカケラ』もくれてやるよ」
アカギから提示された条件は充分過ぎるほどによいものだった。何を考えているか俺には分からなかったが、とりあえずはその条件をのむということで無言で俺は頷いた。
「ただし、俺が勝ったらここにいるやつらは全員殺す……それはこの世界から消えてもらうことだ」
「何だと!? でも、そんなことこの世界が許すはずが……」
「デュエルのルールは俺が決める……そして、お前のHPゲージが0になった瞬間にこの場にいる全員が死ぬということだ」
「何が鬼畜じゃないだ……あんたは充分鬼畜だ」
「それは褒め言葉として受け取っておく……さて、ではそろそろ始めようか! <water onlin>開始だ!」
アカギが叫ぶと周りの無数にあるライオンの口から大量の水が勢いよく流れ始めた。そうか、このライオンはこのためだったのか。この部屋は時間ともに水が増えていき気付けば俺の首元まで、水の量が増えていた。完全に顔まで達すると俺のステータス画面が反応していた。どうやら、酸素ゲージがあらわれたという知らせのようだった。これが本来の<water onlin>である。地上とは違い限られた酸素、動きにくい水中内でどれだけ相手についていけるかが勝負の分かれ目だった。
そして、水が完全に水がこの部屋の天井に達したときだった。周りを見渡すと、エリザとシェリーはいつの間にか謎の泡のようなものに包まれていた。あれは、<観戦バブル>というもの。あのなかに入っていると、水の中のデュエルを観戦するときに酸素ゲージが減らなく攻撃されても、HPが減らないというものだった。
「しばらくあの二人には俺たちの戦いを見てもらうことにするよ……だが、最終的には俺が勝つけどな」
「ずいぶんと自信があるようだが……俺だって勝つ! いや、この戦いは絶対に勝たなくてはいけない……」
これは俺だけの問題ではない。目の前にいるエリザやシェリーの生死がかかっている。そして、こいつらに苦しめられた数々のプレイヤーのためにも俺がなんとかしないと駄目なんだ。
俺は装備武器であるカーナベルを取り出し、いつでも攻撃できるように構えた。
「いい目をしている……これは楽しめそうだな」
「あんただって背負っているものがあるんだろう? どうしてそんなに平常でいられる?」
「戦いというものはいわば無心でやるからこそ本当の力が発揮される……ゲームでも現実でも本番で緊張していては話にならない」
「あんたはそれができるということか?」
「これは実践のうちに鍛えられていく……別にそんなに難しいことではないそれではそろそろ始めるとしよう」
「シロウ! 必ず……必ず勝ってね!」
「……すまない、何も力になれなくて」
「エリザ……お前には何度も救われた、だから今度は俺が救う番だ! そして……正直お前にが赤い雨の一員だったなんて今でも信じられない……だけど、それでも俺はお前を仲間だと思っているだからそこで待ってろよ……シェリー!」
そして、お互いがデュエル開始位置の場所につきアカギのこの一言で試合は始まった。
「<water battle> スタートだな」
「ここはどこだろ・・」
宇宙艇で眠っていたカービィは目を覚ましたようだ・・
星戦士としてカービィは各宇宙を回り平和を脅かす魔獣を倒していた
ナイトメアを倒しプププランドを離れておよそ10年もの月日がたっていた・・
「みんなはどうしているだろう・・・」
10年前
カービィ達は宇宙戦艦ハルバードにのって
ナイトメアのいる宇宙に乗り込んでいった
そこで死闘を繰り広げてカービィはナイトメアを倒すのであった
それで宇宙に平和は訪れると誰もが信じていた・・
しかしある日のことだった・・
カービィは普段と同じようにみんなと遊んでいると
「カービィ ちょっといいか?」
僕に話しかけたのはメタナイト卿だった・・・
「ちょっと離れた場所に行こう・・・」
そう言われ僕とメタナイト卿はみんなとは少し離れたところに行った
「カービィ 実はナイトメアは倒したがまだ宇宙には平和を脅かす魔獣がいる・・」
「ぽよ?」
メタナイトは続ける・・
「カービィ・・私たちは星の戦士としてそれらの魔獣をたおさなければならない」
「つまり・・ここからしばらく離れなければならない・・」
「ぽよ!」
当時僕はまだ言葉をしゃべることができなくメタナイト卿が
言っていることがいまいちわからなかったが
メタナイト卿の表情を見たら何を言っているのかわかった・・
「ああ ここから離れなきゃいけないんだ・・・」
それから僕とメタナイト卿はお別れのあいさつを行った
最初はいろいろとお世話になったププビレッジから・・
僕たちが別れると聞いて驚くもの、泣くものなど
別れを惜しむ人が多かった・・
こんなにもの人が僕の別れを惜しんでくれてかなしかったけどうれしかった
次に一番お世話になっただろうデデデ城に行った
フーム達にこのことを話したら
「絶対いかせない!」と泣きながら言ってきた
ただメタナイト卿がうまく言ってくれたおかげでなんとか説得することができた
僕だって本当は離れたくはない・・
まだこのプププランドでフーム達と一緒にいたいがこれは
星の戦士としての運命なんだ・・
この噂を聞きつけてデデデ大王とエスカルゴンも僕の所に来た・・
またなにか僕にちょっかいをかけるだろうと思った瞬間・・
デデデ大王は僕に泣きついてきた・・
「お前がいなくなったらわしはどうなるんだ ゾイ」
と言ってくて別れを惜しんでくれた
エスカルゴンも泣いてくれていた・・
その夜プププランドは僕のために全員が揃って
いろいろなごちそうを作ってくれたり
僕の事を村人全員が祝福してくれた
僕にとって最高の思い出となった・・・
あれから・・みんなはどうしているだろう
元気しているかな・・?
そうやって僕がいろいろな事を考えていると・・
「カービィ 久しぶりにプププランドに戻ってみるか?」
メタナイト卿が何を言っているのか最初は
理解できなかった
なぜならもう戻れないと思っていたあのプププランドに戻れるからである
「メタナイト卿・・いいの?」
「ちょうどポップスターの近くまで来ている・・私は行ってもいいがカービィそなたはどうする?」
メタナイト卿の質問に僕は
「もちろんいくよ」
こうして僕は宇宙艇のレバーを少し引いて
10年ぶりにポップスターみんなのいるプププランドに降りていった・・
プププランド
僕とメタナイト卿を乗せた宇宙艇はププビレッジのすぐ近くの森へ着陸した
「うわー懐かしい」
そこには10年前と変わらない・・
自然、景色、空、太陽の光、小鳥の声・・・が僕たちを迎えてくれた
そして僕たちはププビレッジに向かった
ププビレッジも昔と全然変わっていなかった
買い物をする人、おしゃべりをしている人など
昔と変わらずとても賑わっていた・・
そうした中で
その村人の中から一人の男が僕に話しかけてきた
「お・・カービィじゃないか!」
話しかけてきたのはガスだった
「あ!ガス久し振りー」
「お! お前しゃべれるようになったのか 凄いな」
カービィはガスに褒められ少し照れていた
「ガスは今何してるの?」
「俺は今もガソリンスタンドを経営してるんだ
昔と違って車も普及しているから毎日忙しいぜ」
確かに周りを見てみると車に乗っている人達が結構いる
「ここも昔と違って都会的になったからな・・当たり前と言えば当たり前だけどな」
ガスとたわいもない話をしていると
「あら カービィじゃないの?」
「あー本当だ カービィー」
自分が呼ばれていることに気づき後ろを振り向いてみると
そこにはサモとメーベルが並んでいた・・
「サモ! メーベル!」
「カービイしゃべれるようになったの!」
「ああ すごいね」
サモとメーベルは感心しながら驚いている
「サモとメーベルは今何してるの?」
カービィが二人に質問すると・・
「実は僕たち結婚をしたんだ・・・」
「えーーーそうなの」
前から仲がいいということは僕もなんとなくは知っていたが
失礼ながらまさか結婚をしているとは思わなかった
「サモが先に告白してくれたの 最初は冗談だと思ったけどサモの目を見たらわかったわ
これは本気だと・・しまいにはサモは「結婚してくれー」って泣きついてきたわ」
「メ、メーデル・・」
ははははははは
「そういえば他のみんなはどうしてるの?」
「カワサキは料理修業とか言って5年前にどこかに行ったわ
時々こっちに来て料理を振舞ってくれるけど腕は相変わらずよ」
「カワサキらしいね・・」
「ボルン署長は引退したけど今だに元気でやっているわ・・
キュリオさんも化石を毎日掘るに行っていてまだ元気よ」
「へーみんな変わっていないんだね・・」
カービィが感心したようにメーデルの話しを聞き続ける
そのあとカービィ達は村人と昔の話しなどを
してからデデデ城へと向かった
「緊張するか?」
デデデ城へと向かう途中メタナイト卿はこんな
質問を僕にぶつけて来た
10年ぶりに会うかつての友達・・いや家族同然ともいえる存在だっただろう
緊張をしないわけがない
でも・・・・
「フーム達に会いたい」
という気持ちは変わらなかった
そしてついに・・デデデ城のフーム達のいる部屋まで来た・・
フーム達のいる部屋へとカービィ達は扉を開いた・・
そこにはみんながいた・・・・
「カービィ・・・?」
そこにはフーム、ブン、ロロロ、ラララ、メーム、パーム大臣
昔と変わらずみんながいた・・・
「みんな久し振り」
「カービィーーーー」
フーム達は僕に駆け寄ってきた・・・
「はは みんな痛いよ」
10年ぶりの再開・・それは10年間の空白が埋まった瞬間だった・・
「いや・・本当に久しぶりね・・」
「うん フーム達と会うのは本当に久しぶりだね」
「お、こいつしゃべれるようになったか」
ブンが感心そうにカービィのことを言う・・
周りをよく見てみるとみんな大人っぽくなっていた
月日の流れを感じながら再開を喜んでいると・・
「ねえ せっかくだからカービィに俺達が今どうしてるのか教えてやろうぜ」
ブンがそう提案した
カービィとメタナイト卿にとっては10年ぶりに会うから今
フーム達が何やっているのかわからない・・
「じゃあ私からいくわね」
フームがブンの提案を聞くとすぐさま話し始めた・・
「私は今は教師をやっているわ・・・」
「へ・・・フームなら頭がいいから適任だと思うよ」
フームを元々頭がとてもよく
僕がこの星を離れる前もよく勉強を教えてくれた・・
あまり理解は出来なかったが・・・
「姉ちゃん 今は小さいけど小学校で勉強を教えているんだ 子供達からは結構評判がいいんだぜ」
ブンが自慢げにそういう・・・
「へ・・フームってやっぱりすごいんだね・・・」
カービィが感心しながらフームを見る・・
しかし・・
「ううん・・・私はそんなに凄くないわ・・」
フームはカービィ達の言っていることを不定した・・
「私は教師になってわかったことがあるわ・・
最初私は生徒に勉強だけを教えればいいと思っていた・・
でもそれは大きな間違いなの 教師は生徒の気持ちを考えてその気持ちに気づいてあげないといけないの・・」
フームは話し続ける・・
「私は子供の頃教師という仕事はとても華のある仕事だと思っていた・・
でも現実は違ったわ 指導方法のクレーム、苦情の対応・・・辛かった時もあった・・」
「フーム・・」
僕は黙ってしまった 昔フームは教師になりたいと行って目を輝かせていた
そしてその夢がかなっていて僕としてはとてもうれしい・・
でもこんなに苦しくて、つらいフームを見るのは初めてだ・・・
「でもね・・教師をやっていてよかったと思えることもたくさんあるわ・・それは子供の笑顔よ・・」
「子供の笑顔・・」
「そう 子供はね・・本当に素直で私の授業を真剣に聞いてくれるの・・それが毎日の励みにになって
辛い時も「よし頑張ろう!」って気持ちになるの・・だから私は教師を続けてこれれるかもしれないの・・」
フームは静かにそう言い終わると話すのをやめた・・
周りはフームの話に驚いているが僕はそんなに驚いてはいなかった・・
なぜならフームはこれぐらいの事でめげないと一番僕がわかっていると思ったからである・・
「よし 次は俺だな」
フームが話し終えてしばらくその話の余韻が残ってたが、ブンの声で
みんなはブンの方に向いた・・
「俺は憧れていた警察官になったんだ」
「そうか・・・だからボルン署長は引退してたのか・・
こんな立派な警察官がいるならこの村は安全だな・・」
メタナイト卿の言葉にブンは敬礼した・・
「へへ ありがとう 俺もこの国が好きだからな・・
どうせなら一生この国を見れる職業に就きたいと思っていたんだ」
「お前らしいな・・ブン」
「僕たちはフーム達の召使いをしているんだ」
「私たちは年をあまりとらないからまだまだ働けるのよ」
ロロロとラララは元は一つの魔獣ローラだったが
魔獣キッタリハッタリに2人に分割されて2つの存在となってしまった
一度は元に戻るチャンスはあったがそれは幻となってしまった・・・
しかし本人達はそれほど気にしてないらしく今の状態を気に入っているらしい・・・
そんなこんなで10年ぶりにあったフーム達と話していると・・・
「何を話しているんだ ゾイ」
「さっきからうるさいで ゲスよ」
フーム達の部屋に入ってきたのはデデデとエスカルゴン
二人共結構老けているがまだまだ元気そうだ・・・
「やあ デデデ大王 エスカルゴン 僕だよ カービィだよ!」
カービィは2人に自分が帰ってきたことを知らせると・・・
「うわーーーーーー エ、エスカルゴンピンクのボールがしゃべってる ゾイ」
デデデは思わず後ろに転んでしまった・・
「陛下 忘れたんですか? カービィですよ カービィ まあ・・私も驚いた ゲスよ」
デデデは立ち上がって・・
「おお カービィだったか! 久し振り ゾイ」
「逆になんで忘れるんゲスかね・・・」
エスカルゴンは呆れ気味だ・・
そんなことはお構いなしにデデデはカービィに詰め寄って
カービィを持ち上げて顔に近づけてスリスリとしてきた・・
「おお これ ゾイ」
「デデデ・・相変わらずの馬鹿だな・・」
ブンがそう言ったが・・エスカルゴンも納得の様子だ・・
しかしカービィは昔と変わらないデデデを見れて嬉しそうだ・・・
「そうだ・・せっかくみんな揃ったんだから今日はカービィ達の再開祝いをしない?」
フームの提案に部屋にいる全員が納得したようだ・・
「じゃあ俺は村の人達にこの事を知らせてくるよ」
「僕達は食事の手伝いをしておくよ」
「僕とメームはこの祝いの手配をしておくよ」
「私と陛下はこの城の飾り付けと準備をしておくで ゲスよ」
「わしもか ゾイ?」
「当たり前で ゲスよ」
「みんなありがとう・・・」
「それじゃみんなそれぞれの準備に取り掛かってーー」
夜
カービィ達の再開祝いが始まった・・・
それぞれの楽しい出し物や、この祝いのために作ってくれた
食事など、あっという間に時間は過ぎていった・・
そして祝いが終わったあとの夜・・
カービィ達はデデデ城に泊めてもらった・・
僕はフームの部屋に寝かせてもらった・・
そんな中フームは僕に話しかけてきた・・
「ねえ カービィ起きてる?」
「うん・・まだ起きてるよ」
「カービィ達がプププランドを離れた10年間・・いろいろな事があったわ・・」
「・・・・」
「亡くなった人、変わっていく村、そして成長していく人達・・」
「当たり前の事だけど毎日がとても新鮮で楽しかったわ・・」
「でも・・やっぱりカービィがいないとかなしかったわ・・」
「フーム・・」
「毎日・・思い出したわ・・カービィと過ごした日々、カービィが魔獣を倒す姿、カービィが食べ物をおいしく食べる姿・・」
黙って僕はフームの話しを聞き続けた・・・
「ごめんね・・こんな話しをしてしまって・・」
「ううん いいんだよ・・ 僕も毎日フーム達の事のことを思っていたから・・」
「カービィ ありがとう・・・」
フームの目からは光り輝く物が出ていたような気がするが
僕は気にしなかった・・
「そろそろ 寝ようか・・ おやすみカービィ」
「おやすみ フーム・・・」
こうして僕とフームは話しを終えて眠りについた・・
そして・・別れの時・・
僕とメタナイト卿・・とたくさんの人達が宇宙艇の周りに集まっていた
「短い間だったがありがとう・・」
「本当にいってしまうの・・?」
フームとブンが悲しそうに2人に質問する・・
「うん・・まだ宇宙には平和を脅かす魔獣がたくさんいるんだ・・
それらを倒すのが僕達星の戦士としての役目だから・・」
「・・・わかったわ カービィ、メタナイト卿 またこのプププランドに遊びに来てね」
「うん もちろんだよ」
「カービィ そろそろいくぞ あまり長くいると別れが惜しくなってしまう・・」
「うん わかったよ・・ フーム・・教師の仕事は大変だと思うけど頑張ってね」
「カービィ・・・ありがとう・・」
「それから ブン 警察官としてこの村の平和を絶対守ってね」
「もちろんだ カービィ 」
ブンはカービィに向かって敬礼をした・・
「みんな 本当にありがとう・・」
そういうとカービィ達は宇宙艇に乗り込んだ・・
カービィはレバーを引き宇宙に向かって発進していった・・・
「行っちゃったな・・」
ブンは名残惜しそうに・・空を見上げている・・
「カービィ・・・ 十年後は誰からも尊敬される教師になって見せるわ
その時はもう一度・・この国に遊びに来てね・・・」
「メタナイト卿・・」
「なんだカービィ・・フーム達と別れてかなしいのか?」
宇宙艇を操作している中・・カービィはメタナイト卿に話しかけた・・
「みんなとは・・フーム達とはいつ会えるかな?・・ 」
「・・・わからない・・ もう会えないかもしれない・・」
メタナイト卿は冷静に言っているがどこかかなしみが伝わってくる・・
「でも・・」
メタナイト卿は言葉を続けた・・
「カービィ・・ 離れていても心は一つだ・・・」
「心は一つ・・」
メタナイト卿はこれ以上は何も言わなかった・・
心は一つ・・・
この言葉を考えながらカービィは次の
魔獣がいる所まで宇宙艇を操作していった・・
10年後ふたたび会うために・・
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これは昔pixivで書いたものです。いや……ひどいですねw。
現在はpixivでは活動していなくて、二次創作も執筆していないですが久しぶりに執筆したいですね。執筆していたポケモンの二次創作も完結していないので終わらせないと……w。
眠っていた作品なので皆さんに見てもらいたくてここに記事として投稿しました。
見てくださると嬉しいです。それでは!
追記
ツイッターを始めました。宜しければフォローのほうよろしくお願いします。
水の中のVRMMO -water online- 第八話 赤い雨
1話から7話はこちらにあります
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一階を攻略した後はすぐに二階も攻略することが俺たちはできた。
レベルの差や装備品やスキルの影響もあったが、俺たちは赤い雨のやつらをどんどんと倒しいくことに成功した。エリザは器用に敵の攻撃をかわしながらふところに潜り込んで、ダガーナイフで俊敏に相手を斬りつけていた。見事だな。俺はエリザの動きを感心しながら敵の攻撃をかわしていた。
「よそみをしてる暇があるのか?」
「ああ? お前こそ戦闘中に話しかけて大丈夫なのか?」
「私を誰だと思っている?」
「それもそうだな……ぐ!」
そんななかでシェリーは見事な剣さばきで相手の敵の攻撃を受け流していた。
さすがの剣さばきといったところか。思わず心を奪われそうな剣の扱いだった。正直のところ剣の扱い方だけなら、俺もこいつには敵わない。俺はどちらかというと力ずくでやってしまうこともあるからな。
そう考えると、こいつの腕はこの世界のなかでもトッププレイヤーの位置になるだろう。
「こいつらこんななかで話しやがって……」
「俺たち赤い雨をなめるな!」
「いや、もう終わりだ……」
すると、右手に持っているカーナベルが青く光りだした。そして、カーナベルの武器スキルである魔法を唱えるために俺はその場でこう言った。
こんなやつらに使うものではないけどな。だが、ここは一回テストプレイのつもりで使わせてもらうぜ。
くらえ……。
「<海の嵐>(ストームサイクロン)!」
その瞬間に剣先から風が吹き荒れた。そして、相手が驚くなかで俺は引いている剣を前に振った。そして、その反動で剣先で吹き荒れているその風は、狙った相手に向かっていき竜巻となった。当然、その竜巻に巻き込まれた相手はHPゲージが0となった。
「こんなの……」
「勝てるはずがない」
「残念だがお前らじゃ俺には勝てないよ」
「たった一撃でみんな倒しちゃったよ……やっぱりシロウはすごいよ」
「私の相手まで倒してしまうなんて……ひどい」
「いいだろう? せっかく倒してやったんだから」
相変わらずシェリーは俺がこんなすごい剣魔法を見せてやったのに表情を変えることもなかった。エリザは褒めてくれるんだけどな……。それにしても、ここまで何も周りは動いてきていない。赤い雨のギルドリーダーは一体何をやっているんだ?
通常のギルドリーダーは前線にでてきて、部下の命令や支援などを行うはずだ。それをしないということは……俺たちに絶対に勝てる勝算があるということか?
強い魔法や武器や防具、それともあまりのレベルの差が離れているということか?
「どうしたの? シロウ?」
「あ、悪い悪い! 少し考え事をしてた」
「次は三階だ……いよいよこのギルドのボスにも会えるだろう」
「ボスか……気をつけろ! 何をしてくるか分からないぞ」
いよいよ始まりの宮殿の最上部の三階の階段へとたどり着いた。この階段を昇ったらこの赤い雨のギルドリーダーと会えるという訳だ。俺たちは回復や装備品や連携の確認などを済ませた。
そして、その後はいよいよ赤い雨のギルドリーダーがいる階段をゆっくりと昇って行った。
この<water online>の世界に着てから初めての本当の戦い。俺は胸に自分の右手を置いて少し緊張している自分を落ち着かせようとした。
緊張するな。俺はこのゲームを死ぬほどやってきた。ゲームであっても数々の修羅場を経験してきた俺にとってはこんなところで緊張していては駄目だ。もっと、もっと強くならないと……。
「本当に大丈夫? シロウ?」
「エリザ? 何を言ってんだ? 俺なら大丈夫だ」
「でもなんか体が震えているよ……もしかして緊張しているの?」
「……正直に言うと少しだけどな、これからはじまるのはこの世界に俺が来たなかで、戦う相手で一番に強い相手だろう」
「だから、自分の実力が通用するか怖い……そんなことを感じているの?」
俺はエリザに自分の心が読み取られるかのようだった。エリザには驚かされた。人の気持ちが分かるといことは俺にとって怖いことだった。俺は今はエリザに自分の心が透けているかのようだった。
確かにそうだ。俺はこれからの戦いに自分の力が通じるか不安で仕方がない。もし、通用しなかったら……今までやってきたことはなんだったんだ?
「大丈夫だよ……シロウは強いから誰にも負けない! それは私が保証するよ」
「……エリザ」
「初めて会ったときから私はシロウなら大丈夫だって思えたんだ……それはね! シロウならいざというときにものすごく頼りになるから付いていけるからと思ったからだよ!」
エリザはこんな状況でもいつも見せてくれる笑顔を俺に見せてくれた。
そうか、俺はエリザにこんな風に思われていたのか。それにしても、いざというときか……はは、今度は普段もそういう風に思われるようにしないとな。
だけど、ありがとうエリザ。その言葉で俺も分かったよ。
自分の力は通用するかなんて考えては駄目だ。絶対に通用すると思わないとな。
「……そろそろのようだな」
「よし! もう覚悟をきめたから大丈夫だ!」
「シロウが立ち直ってくれてよかったよ……私もがんばらないとね!」
それぞれが覚悟をきめたようで、シェリーも俺もエリザもこれからの戦いに備えているようだった。
そして、ついに始まりの宮殿の三階へと着いた。
一階、二階とは違ってなんだか違う雰囲気がこの場を支配していた。周りには口の開いたライオンの置物や、天井はガラスとなっており外の光がとてもこちらに差し込んでいた。
「誰もいないようだな……」
「いや、魔法で隠れているかもしれない気をつけろ」
「うう……どうなっているの?」
俺も含めて三人が戸惑っている。しかし、その隙をついたのかは分からなかったが、突然上から謎のひもがあらわれ一瞬のうちにエリザに巻きついた。
「き、きゃー!」
「おい、エリザ!」
「待て! その剣で攻撃したらあの子まで傷つけてしまう」
「ぐ……」
大量のそのひもはエリザに絡みつくように縛り付けられ、エリザは上空につるされるようなかたちとなってしまった。悲鳴を上げているエリザだったが、俺はどうすることもできなかった。俺のカーナベルでは攻撃範囲が広すぎる。それを察してシェリーはその場から上空に飛び上がって、エリザに絡みついているひもを斬りおとそうとした。
だが、そのひもは思ったよりも頑丈でシェリーの攻撃でもひもを斬りおとすことができなかった。
「どうなっているんだ?」
「私も分からない……あの子に絡み付いているあのひもは一体……」
「それはこの私が説明しよう……」
その声に俺とシェリーは反応した。すると、後ろには赤いマントに身を包んだ謎の男が立っていた。見た感じは茶髪のさわやかな青年だったが、俺はこいつが誰なのかすぐ分かった。
「まさか、お前が……」
「さすがは察しがいい……そうだ! 私が赤い雨のリーダー『アカギ』だ」